結局は「人間」ですよね。人間がおもろなかったら、漫才やってても、コントやってても、おもろない。
今の千鳥がなんであんなにおもろいかって、人間味が滲み出てるからなんですよね。自分たちの人柄をちゃんと芸に乗せられている。
僕の場合、『すべらない話』に出ると、「なんじゃその話!」とか「オチあらへんのにようそれでしゃべってるな!」と言われるけど、それでいいんですよね。
松本さんから「やっぱ大輔っておもろいよな」ってふと言われたら、めちゃくちゃうれしいですしね。
本能のまま生きてておもろいのが一番で、そこに努力や人間味が加わると一流になる。
外国語でもダンスでも、身につける機会があったのに、そういう作業をしてこんかった自分は、子供に何も偉そうなこと言えへんなと。
「何か一個やりつづけろや」なんて言いながら、俺は何やってんねやろと。モヤモヤしているのはそこですかね。ひとりになったからこそ今があるし、コンビを解散したことに後悔はないです。
矛盾するようですけど、あかんかったらいつでも辞めたろってずっと思ってて。オファーがなくなったらもう終わりかなと。
いつでも自分の限界を作らないようにしてるし、挑戦をつづけてさえいれば、何が起こってもまた新しい人生を始めて楽しく生きられるんじゃないかなって。
「天然素材」は部活というか、同志は同志なんですけど、自分でもワケがわからんまま流れに乗って、アイドルのようにもてはやされていた瞬間で。
一回一回の公演にすべてをぶつけて戦うのが舞台のおもしろさだと思うし、僕はそこが好きなんで、片手間では太刀打ちできひんような気がするんです。
「宮川探検隊」や「お祭り男」の企画にベストを尽くすことで、お客さんを喜ばせたい。
いざというときに少しでも動ける準備をしておくというか、自分を知るためですよね。
自分はどんだけいけるのか、試すって言い方はアレなんですけど、落ち込んだり緊張しながらも、不慣れな分野や新しいことには挑戦しつづけていかなあかんのじゃないかなと。
現場でその雰囲気で作り上げていくもんもあるな、って。内容は深く考えんと、面白おかしく、バカバカしく、やっていこうと思いましたね。
セリフは覚えていくんですけど、作りこまないというか、お芝居してる時はいらんことせえへん、という感じです。
28やから、コンビ(チュパチャップス)を解散して、一番苦しかった時ですね。
宮本亜門さんの『ボーイズ・タイム』というお芝居のオーディションを受けて、最後の12人に残ったんです。これが今につながる第一歩目を勝ち取った時期でしたね
僕は吉本でしたから、正直、役者は無理やろな、やめようかなと思ってたんです。(仕事は)待ってても、こうへんな、自分からホンマに取りにいかな、あかんな、と思いましたね
舞台を見に行ったり、もらったチラシを見て、オーディションを受けに行くとか。