西暦1900年代の偉人

【金子 みすゞ 】の名言集|名言まとめドットコム

小鳥は小えだのてっぺんに、子どもは木かげのぶらんこに、小ちゃな葉っぱは芽のなかに。あの木は、あの木は、うれしかろ。

きのふは子供をころばせてけふはお馬をつまづかす。あしたは誰がとほるやら。田舎のみちの石ころは赤い夕日にけろりかん。

ひとりになつた一人になつた。むしろの上はさみしいな。私は知らないあの子が先よ。だけどもだけども、さみしいな。お人形さんもひとりになつた。お人形抱いても、さみしいな。あんずの花がほろほろほろり。むしろの上はさみしいな。

子供が子雀つかまへた。その子のかあさん笑つてた。雀のかあさんそれみてた。お屋根で鳴かずにそれ見てた。

私は雲になりたいな。ふわりふわりと青空の果てから果をみんなみて、夜はお月さんと鬼ごつこ。それも飽きたら雨になり雷さんを供につれ、おうちの池へとびおりる。

赤い自転車、ゆくみちは、右もひだリも麥ばたけ。赤い自転車、乗つてるは、電報くばリの黒い服。しづかな村のどの家へ、どんな知らせがゆくのやら、麥のあひだの街道を赤い自転車いそぎます。

しづかな、秋のくれがたがきれいな紋つき、着てました。白い御紋は、お月さま藍をぼかした、水いろの裾の模様は、紺の山海はきらきら、銀砂子。紺のお山にちらちらと散つた灯りは、刺繍でせう。どこへお嫁にいくのやらしづかな秋のくれがたがきれいな紋つき着てました。

お空の星が夕顔に、さびしかないの、とききました。お乳のいろの夕顔は、さびしかないわ、といひました。お空の星はそれつきり、すましてキラキラひかります。さびしくなつた夕顔は、だんだん下をむきました。

静かな朝の砂濱で 小さな手帳をひろつた 緋繻子の表紙、金の文字 あけてみたれどまだ白い たれが落して行つたやら 波にきいても波さんざ 渚に足のあともない きつと今朝がた飛んでゐた 南へかへるつぱくろが 旅の日記をつけるとて 買うて落したものでせう。

誰も知らない野の果で 青い小鳥が死にました  さむいさむいくれ方に そのなきがらを埋めよとてお空は雪を撒きました  ふかくふかく音もなく 人は知らねど人里の 家もおともにたちました  しろいしろい被衣着て やがてほのぼのあくる朝 空はみごとに晴れました  あおくあおくうつくしく 小さいきれいなたましいの 神さまのお国へゆくみちを  ひろくひろくあけようと

まとめ

今回は「金子 みすゞ」の名言・名セリフ集をご紹介しました。

お気に入りの名言や心に響く名言は見る人によって変わります。

「金子 みすゞ」の名言には、今回ご紹介していないものの中にも、まだまだ名言と呼ばれるものが数多く存在するでしょう。

ぜひ自分のお気に入りの名言を見つけてみてください。

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